2017年1月26日木曜日

Maison et Objet 2017出展しました。

2017年1月20日から24日までパリのノールヴィルパント見本市会場(PARIS NORD Villepinte)で開催されたMaison et Objet 2017にFD STYLEとして出展しました。


2012年に初めて単独でギフトショーに出展した時、このような日が来るとは想像もしていませんでした。この間一緒に試行錯誤を繰り返してくれたスタッフと協力してくれているメーカーのお陰と感謝しています。


ます初めに何故、地方の小さなデザイン事務所であるFDがこのようなことを初めたかについて書いてみます。モノはメーカーが作ります。その背景を伝えるのも本来はメーカーの役割です。しかし現実には長い間役割分担でメーカーは作ることに専念し、問屋という中間業者が流通を担当してきました。流通にはモノを届けることと情報を届けることの2つがあります。モノが満たされ大量消費が終わったことでモノを届けることは宅急便などの運送業者で事足りるようになりました。問題は情報を伝える事です。わかりやすく自動車を例に例えれば、自動車の広報は製造メーカーが行いますよね。販売会社も独自に広報も行います。しかし、製品情報など圧倒的にメーカーがユーザーに伝えていると思います。私達はメーカと共に作り手として責任を持って商品の全てを伝えたいと活動しています。この事は既存の流通にマイナスの影響を与えるとは考えていません。展示会や店頭で私達が自ら制作した販促物を使い伝える事で価格訴求やブランドといった偶像イメージと競合しても選んでもらえるものづくりを行っているという自信があって取組んでいます。

パリは2ヶ月前に下見をし、その際に知り合ったフランス人の青年から通訳の方を紹介してもらい1月の上旬に燕三条へ来ていただき、私達のメーカーだけでなく燕三条のものづくりを知ってもらう機会を設けました。


また、単なる英語版カタログではなく折り紙の手裏剣になるフライヤーも用意しました。これは単にウケを狙う事と、日本人の器用さとかものづくりに長けた国民性を説明する道具として活用しようと企画しました。私達の製品は特別な職人が作るものではなく、普通のおじさんやパートのおばさんが作るモノです。私が感じてる事は職人と呼ばれるスペシャリストは日本人にもフランス人にもいて、フランスのライオール(ラギオール)では素晴らしいナイフが作られています。イタリヤやドイツも言うに及ばずです。ただ、一般の工員やパートさんが組織として規律を守り改善を続けてものづくりを行う集団としての日本の工場は海外にはありません。その背景に5歳児が折り紙を通じて綺麗にモノを作るには耳をそろえて綺麗に丁寧に折るという事を遊びを通うじてほぼ全員の日本人が体験しており、狭い国土の影響もありルールを守り意識も高いモノづくりの集団がある事を伝えたいと考えてからです。


出展に当たってユーロでの販売価格を決めました。また対象とする顧客はどちらかといえば問屋ではなく小売店であることも確認し、国内のやり方でフランスでどの程度通用するのか試す事を目的にしました。


その為、あえてJETOROのジャパンブースのような日本の企業で固まるところは避け、出来るだけ単独で出展費用を抑えて出展する事にしました。まぁ「日本国内と同じやり方」なのだから当然です。上の写真は隣のブースのイタリアの方。毎日エスプレッソをご馳走してくれました。イタリヤで販売するなら手伝うとも言ってくれました。


こちらはポルトガルから来てるオリーブオイルのメーカーのお兄さん。コーヒーポットをすごく気に入ってくれて、最終日に何とか譲って欲しいと懇願され、まぁ国際交流だと思い。まぁこんな交流があるのも日本の出展者でかたまらないからだと思います。


ブースの備品はレンタルで商品やタペストリーはハンドキャリーで持って行きました。スケジュールも19日にパリへ着いて前日の準備を行い2日目から展示会がスタート。初日にオーダーをいただき、この時点で受注書的なものが必要である事を実感しました。通訳をお願いした清水さんはパリに16年お住いの日本人でご主人はフランス人。学校の先生だそうですが実家はライオールのナイフメーカーだそうで色々教えてもらいました。カーボンの複写式の簡易的な受注書を要してももらいました。2日目はもっとも注文がありました。3日目、4日目は土日という事もあり人は多いのですが若干ビジネスと言うよりアパレル関係の仕事でパリにお住いの日本人の方、みたいな人が多かったです。そして最終日の5日目。事前の話ではお昼くらいにはみんな片付け始めると聞いていましたがそのような事はなく5時くらいまでは前日と変わらず、5時以降は即売的なブースもありました。よく聞くと最終日は一般の人も入れるそうで販売するのが一般的だそうです。


Maison et Objet は初めて参加しましたが、会場は広く8ホールに分かれています。私の印象では1、2ホールはカーペットなどの敷物3、4ホールはインテリア全般の展示。5ホールはメイン会場でインテリア全般から雑貨。


大型のブースでライフスタイルの提案を行ってるブランド。

緩衝材を使ったデザイン提案

紙素材を使ったデザイン提案
赤いカーペットは誘導の為の通路。このラインに面した方が人通り多そう。
 デザイン本売るコーナーも有ったり
 大型の家具体験出来たり
 とにかく色々なインテリアが展示されています。
自転車も有ったり。

6ホールはキッチンや雑貨などモノの展示。7ホールは販売というよりは提案的なもの。8ホールはブランドによるプレゼンテーション。といった感じでしょうか?足早に眺めたという感じです。私達は6ホールのキッチン+デザインというカテゴリーでした。結果的にこれは正解だと思います。やはり、バイヤーの方は目的の会場を中心に見るのだと思います。確かに日本ブースには日本のバイヤーが集まると思うのですが、私達の場合はあくまでも「世界の市場挑戦する」事が目的なので日本の市場にPRするのは日本の展示会でと考えています。


ただモノを売るにはブースの大きさはあまり重要ではない様に思いました。もちろん大型の家具などは大きなブースが必要でしょう。けれどもブースに費用を掛けても販売に直結しないというのは国内の展示会と同様です。初めての出展というのと同様に「知られていない」「小さい」というのも逆にセールスポイントになると感じました。また、初めてでも非常に良い場所に出展出来ました。たぶん偶然なのでしょう、もしかすると初出展者は優遇されるのかもしれません。今回具体的な注文も受けましたが、送料を含めてその後の対応は色々考えないとならないと感じました。今後の課題です。

オペラ座近くのホテルから地下鉄で移動。
展示会出展者で満員でした。
パリ中心部から毎日40分くらい朝9時に会場に入ります。
準備も合わせて6日間、観光などは全くせず。
毎日ホテルに戻るのは夜る8時すぎ
最終日に少しだけシャンゼリゼ通りへ
最後に有名店でお土産を買いました。

余談ですが、2か月で2回目のパリ訪問でしたが2回ともシャンゼルゼ通りでスリに遇いました。前回は地下鉄から出る階段で撃退できたのですが。今回は地下鉄に乗りこむ瞬間にスマホを獲られる被害にあいました。2回とも同行者で気をつけていたにも関わらずです。相当スリは多いですね。皆さんも気をつけて下さい。それと、パリ市としては問題ですね。行政を上げて改善されることを望みます。

2017年1月1日日曜日

新年あけましておめでとうございます!

昨年はFacebookやtwitterにかまけてブログをサボっていました。今年はブログを中心に情報発信していきたいと思います。

まず、1月20日からパリで行われるメドンエオブジェに出展します。FD STYLEとして2012年から「新潟から世界へ」をコンセプトに行ってきた活動の集大成と位置付けた展示イベントです。ちょうど丸4年で、振り返ってみても色々な経験をすることができました。


現在、商品を取り扱っていただいてるほぼすべてのお店の方とつながることが出来ました。モノを作るだけでなく使ってもらえる方へどのように伝えるのか?それ以前に考えることもなかった事です。自分でデザインしたものをどのようなメーカーが製造し、使ってくださる方とどのような場所で出会うのか。FD STYLEで私がデザインするモノは特別変わったものではないし、多くの方に手にしてはもらいたいけれど、普通にはなりたくない。アマゾンやイオンで普通に手に入る必要はない。これだけ沢山のモノが溢れているのだから少しくらい手に入れにくいモノがあってもいい。展示会に出ていながら扱いたいというお店に断ってもいます。実際にアマゾンで販売されている事は本意ではありません。
取扱店の方にも止めてもらいたいし、欲しいと考えているお客様にも考えて欲しい。

すべてのモノが売れれば良いと考えて作られているわけではないし、少なくともFD STYLEは私達FDがデザインから販売までを「デザイン」している事に意味があってそれを無視して同じモノだからとして手に入れるほどのモノでは無いでしょう。デザイナーが売るというのはそういう事だと思う。

丸4年で一つの到達点としてパリのメドンエオブジェを選びました。自分たちらしい展示の方法で参加してこようと考えています。

2017年も宜しくお願いします。

2016年9月13日火曜日

アクティブクリエーターズ2016に出展しました

FD STYLEとして展示会に出たのは2013年2月のギフトショー最初でした。普通のブースに参加して思ってのはとても費用対効果を考えると続けられないという事でした。もちろん継続する事で状況は変わるのかもしれないけど、継続する事も現実的ではないと感じました。出展するという事だけなら補助金をつかったり、行政等が用意するブースを使えば良いのだろうけど。JIDAのブースに出展した事が有ったけど自分で確かめたいマーケットの事にたどり着けない様に感じた。


マーケティングを市場調査と考えてきたけど最近は継続して売れる仕組みづくりと考えるそうです。私が展示会に出展するのは、次々とモノを作り続ける事に少なからず疑問を感じるからです。つくった以上、キチンと伝える事によってモノが必要とされる状態を永く出来なければと考えるからです。

今回はギフトショーの中、アクティブクリエーターズという独立したスペースに出展しました。昨年に引き続き2回目です。ここの良い点は小さな作り手が多い事。ギフトショー期間に合わせた他の展示会も有りますが、期間を合わせてるって事は対象としているバイヤーは同じだろうし、複数のメーカーに製造してもらってる私達のプロダクトは多くの新潟からくる作り手さんも参加しやすいという事も有る。

そもそも、以前はマーケットの事など考えた事も無かった。頼まれて製品をデザインするだけ。燕三条地域で仕事をしてるので同じような仕事をくり返す。しっかりした流通を持った製品でないと無意味にモデルチェンジをくり返す。そのサイクルの中で仕事が発生し、悪いことでは無いのだろうけど疑問を感じるようになっていました。それはクライアントのメーカーも同様でした。


世の中の誰もが存在さえ未だ知らない道具なのに、売場の方から「飽きた」との理由でデザインを変えて価格を見直す。もちろん、価格の見直しは必要であるし使い手にもきちんと説明する必要が有るけど、それが面倒だから新しい商品を作るみたいな考え方は良くありません。


モノを作る立場として、作る側の考え方や様々な事情を使い手に伝え、使い手の意見や事情、考え方を作り手にきちんと説明してコミュニケーションをはかる。そのは小売店を通して行っていかなければならない事だと考えています。


実際に展示会に参加してみると、商品を説明するスタッフが製品を理解してくれるし、伝えるという事に真剣に向き合う機会にもなってデザインする上で貴重な機会にもなっていると感じています。


今回は製造してもらっているメーカーの社長や専務にも参加してもららいました。

2016年8月23日火曜日

金属加工の街燕で。有限会社和田さんに行ってきました。

燕(新潟県燕市)はステンレスを中心にした金属加工の街です。私のモノづくりは燕が中心です。よく燕三条という言い方をしますが、歴史的にも燕市と三条市のものづくりは違うように感じます。
三条市は元々上杉謙信の頃から三条城というお城が有り、城下町としてものづくりが始まったのだと思っています。

三条に似てるのはむしろ与板ではないでしょうか?与板も同じ頃与板城というお城が有りました。三条城、与板城、これに栃尾城を加えた3つの場所が関東からの守りに備えた白だったそうです。ものづくりとしては会津若松からの影響を受けて、鋸をはじめとする大工道具の製造が盛んだったと思います。

つまり鍛冶屋が中心で当時の工業と言えば町を作るのに必要な大工道具や農業に必要な金物の生産が中心で鍛冶屋が重要な産業だったのだと考えます。

燕はそのずっと後に金属加工が始まったのだと思います。昭和になってステンレスという金属が生まれ、錆に強い金属として銅や真鍮に変わって使われるようになってからではないでしょうか。

そんな燕で、旋盤加工を生業とする有限会社和田はあります。


旋盤加工をする業者を挽物屋(ひきものや)と呼びます。

和田さんはいわゆる「部品」を作る会社です。私が面白いと感じるのはアナログな機械の独特な動きです。例えるなら「虫」のようです。


見ているだけで引き付けられる。

働く人も意外と女性の職人が多い。最近感じていますが、地方では働き手が慢性的に不足していて、女性が中心の工場も沢山盛られるようになりました。機械を使って加工するので、女性の方が繊細な作業に向く所が有るのかもしれません。


金属加工と書きましたが、プラスチックの加工も行っていて、実は酒器「三作」の底のアクリル樹脂はこちらで1つ1つ削り出しで制作しています。凄く薄く削られたプラスチックが紐のようにシューっと削られる。



基本的にモーターの回転にカムを使って縦や横の動きを作り出しているのですが、この機化を設計する人がいるわけで、完成した機械を見れば分かるのだけれども、加工したい部品からこれらの機械を設計するってどうやるのだろう?と感心してしまいます。


きっとコンピューター制御が普通になった今では、修理すら難しいものも有るだろうと思います。

長い歴史が有ってものづくりが有る。先人の知識に感心させられる。

有限会社 和田
ホームページの制作をさせて頂きました。


2016年1月4日月曜日

明けましておめでとうございます。

明けましておめでとうございます。

昨年はすっかりブログの更新をサボってしまいました。

今年は頑張ります!昨年末の振り返りから。

昨年は捧工業と「三作」というファクトリーブランドを作りました。



商品をデザインするだけでなくプロデュースする事が多くなってきたのですが「三作」もその一つです。TVの取材を受けたり中々好評です。


私の行ってるプロデュースは、商品をデザインして商品化までアドバイスを行う。もちろん市場を想定してパッケージや必要なカタログを制作します。その上で私達が持っている流通を使い販路を開拓します。

私が工業デザイナーを続けて来て産地のメーカーには自社商品が必要だと感じたからです。単に商品を作るだけでは無く、その商品を使う人とコミュニケーションを取る環境を持つことが大切だと感じてきました。道具を作るという事はそれを使う人が居てその人たちを抜きにモノづくりは行えません。でも、今までのモノづくりは流通の意見に左右されてきたように感じています。

作り手と使い手の関係をデザインしてきた1年です。


渋谷で開催された「純米酒フェスティバル」に参加。ここでは販売も行いましたが非常に好評でした。


八海醸造さんの魚沼の里での試飲に「三作」を使ってもらいました。


越の白鴈の中川酒造さんにお願いして三作の形状に有ったオリジナル日本酒も作ってみました。


三ツ星シェフ、ヤニック・アレノ氏にも使ってもらい高評価を頂きました。


長い事デザイナーをしてきたので商品を作る事に時々疑問を感じます。モノは沢山既にあって中国などでもドンドン作られている。なのになぜ新しい商品をデザインする必要があるのだろう?と感じています。自分でも沢山の商品をデザインして来ました。デザインするだけではなくそれがどの様な人に使われて本当に喜んでもらえているのか?販売にも関わる理由はそこに有ります。

モノの作られた背景を伝え、使う人たちがどの様なものを求めていた自分が作った道具をどの様に感じて使ってくれているのか知りたいのです。

最近は国内だけでなく海外へと広がってきました。

昨年11月26日から香港にあるPMQ Centralでの展示に参加しました。PMQ CentralにあるGoodDesign storeのギャラリースペースを使った燕三条9社によるPRAIDEと名付けた展示会です。フライヤーや会場の全体のデザインを担当しました。


26日のオープニングではデザイントークも担当しました。


11月29日には岩手デザインデイのトークゲストとして招かれました。
岩手デザインデイは初めて参加しましたがとても良い雰囲気でした。岩手のクリエーターが中心になって行うイベントで東京などで行われるデザインイベントに比べるとコンテンツは物足りないものの開催している人達の思いが伝わるイベントでした。


トークの会場も良い雰囲気でした。


岩手では翌日「釜石・大槌地域産業育成センター」でモノづくりと販路開拓についてせになーをさせてもらいました。

これ以外にも新潟市のIPC財団でデザインをテーマにセミナーをさせてもらいました。


このセミナーも地元のTV局から取材を受けました。


少しづつ私の活動が周りの人に影響を与えたり、共感してもらえるようになって来ている事が感じられる1年でした。地方の産地でデザイン活動をしてきて、どこか「地方だから」と言い訳してきたように思います。この2、3年言い訳にしない様に活動しています。

これ以外にも、東京デザイナーズウイークのプロ展に招待され参加しました。


2月の「ててて見本市」に始まり、9月の東京でのギフトシュー、大阪でのギフトシューと過去最高に外向きの活動をした2015年でした。2016年はもう少しものづくりに注力する年にしたいと思います。

2016年もよろしくお願いします。